あなたに会いたくて生まれてきた ― 私から私へ送る、いのちのラブレター ―

プレコンセプションケア

拝啓 生まれたばかりのあなたへ


さっきまで、この世界にあなたはいなかった。


でも今、確かにここで息をしている。


小さな胸が上下して、 少しだけ不器用に空気を吸って、 声にならない声で泣いている。


その泣き声は、たぶん宣言だった。


「ここから始める」っていう、 とても静かで、とても強い宣言。


おめでとう。

あなたの物語が、始まりました。


まだ何も背負っていないあなたは、 ただ存在しているだけで、 どうしようもなく尊かった。



拝啓 少し時間が経ったあなたへ


いつからだろうね。

ちゃんとしなきゃ、と思うようになったのは。


遅れちゃいけない、と思うようになったのは。


誰かの期待を察して、 少しだけ自分を後ろに下げる癖がついたのは。


未来という言葉が、 希望だけじゃなくなった日もあったよね。


選択という言葉が、 自由だけじゃなくなった日もあったよね。


でも、思い出してほしい。

生まれた日のあなたは、 何も保証されていなかった。


それでも、呼吸を始めた。

怖いとか、不安とか、 そんな言葉もまだ知らないまま、 ただ「生きる」を選んだ。


あなたは元々、 そうやって始められる人だった。



拝啓 今を生きているあなたへ


夜になると、少し考えすぎてしまうことがあるね。


未来のこと。 身体のこと。 誰とどんな時間を重ねていくのかということ。


答えが出ないまま、 朝だけが来る日もある。


周りと比べてしまう瞬間もある。


このままでいいのかと、 静かに問い続ける夜もある。


でもね、物語って、 途中がいちばん揺れる。


完成していない時間こそ、 いちばん生きている時間だから。


だから、迷っているあなたは、 ちゃんと生きている。


それだけは、忘れないでほしい。


ねぇ、ちゃんと眠れていますか。

ちゃんと食べていますか。

ちゃんと笑えていますか。

そして、 ちゃんと不安を感じていますか。


それでいいんです。 未来のために今を削らなくていい。

まだ見ぬ誰かのために、 自分を置き去りにしなくていい。


まず、あなたがあなたを生きること。

それが、すべての始まりだから。



拝啓 これからのあなたへ


もし、胸の奥に小さな引っかかりがあるなら、 それはきっと間違いじゃない。


あなたの命が、 静かに何かを知らせているだけ。


答えを急がなくていい。


完璧なタイミングなんて、たぶん来ない。


でも、 自分の声だけは、置いていかないで。


ときどき立ち止まって、 自分の未来を、 自分の身体を、 自分の心を、 そっと眺めてみてほしい。


急がなくていい。 でも、 雑に扱わなくていいんだよ。



そして最後に、 拝啓 今ここにいるあなたへ


あなたに会いたくて、生まれてきました。


誰かの役に立つためでもなく、 正しい人生を歩くためでもなく、 完璧な未来を用意するためでもない。


ただ、あなたとして生きるあなたに、 ちゃんと会いたかった。


あなたが笑うところも、 迷うところも、 弱くなるところも、 全部ひっくるめて。


だからお願い。

これからも、自分の味方でいてください。


命は急がなくていい。


でも、大切にしてほしい。

あなたの人生は、 思っているより静かに尊くて、 思っているより、まだ可能性でできています。


物語の主人公は、 最初から、ずっとあなたです。


どうかこれからも、 あなたの人生を、あなたの手で。



敬具 あなたに会いたくて生まれてきた、 あなたより


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