プレコンセプションケアとは?

妊娠前の準備 ”身体は3ヶ月で変わる。”

プレコンセプションケアって...? (1)

助産師として日々、妊娠や出産に関わる中で、強く感じていることがあります。


それは、赤ちゃんを望む前の“たった3ヶ月”が、その子の人生のスタートラインに大きく関わるということです。


私たちの身体は、3ヶ月あれば変わります。


そして、妊娠を望むなら、女性も男性も、この3ヶ月間の過ごし方がとても大切です。

なぜなら、卵子も精子も、それぞれ約90日かけて体内で成熟していくからです。


つまり、今の食事、睡眠、ストレス、運動などの日々の積み重ねが、3ヶ月後に出会う命の素材を育てているのです。


卵子は女性が生まれたときから数が決まっていますが、実際に排卵されるまでの3ヶ月間にホルモンや栄養、ストレスなどの影響を受けて「質」が決まっていきます。


精子も毎日作られてはいますが、1つの精子が完成するまでには約74日間が必要で、生活習慣や環境の影響を受けながら育っていきます。


妊娠しやすい体づくり、そしてその先の赤ちゃんの健康を考えるなら、この3ヶ月の準備期間がとても重要なのです。


また、規則正しい生活が心と体にどう影響するのかも、あまり知られていない大切なポイントです。


私たちの身体には「体内時計」と呼ばれるリズムがあり、朝は光を浴びて目が覚め、夜になると眠くなるという自然のサイクルで動いています。

このリズムが整っていると、ホルモンの分泌や自律神経、免疫、代謝などがスムーズに働きます。

反対に、夜更かしや朝食抜き、睡眠不足が続くと、体内のバランスが乱れ、生理周期が不安定になったり、イライラや落ち込みが増えたり、睡眠の質が低下したりと、さまざまな不調につながっていきます。



私が担当したあるご夫婦は、共に仕事が忙しく、毎晩のように遅い時間に夕食をとり、寝るのは深夜。

妊娠を希望されていましたが、半年以上が経ってもなかなか結果が出ず、相談に来られました。


おふたりには、まず生活のリズムを見直してもらいました。

朝は決まった時間に起きて日光を浴び、寝る前はスマホを控え、お風呂にゆっくり浸かり、なるべく一緒に食事をとるようにしてもらったのです。


はじめは「こんなことで変わるの?」と半信半疑だったご夫婦も、3ヶ月が経つ頃には女性の生理周期が整い、男性の精子の検査でも改善が見られました。


それだけでなく、おふたりの表情が柔らかくなり、「赤ちゃんが来ても大丈夫だと思えるようになりました」と笑顔で話してくれたのがとても印象的でした。


妊娠はゴールではなく、新しい家族のスタートです。


だからこそ、妊娠を考え始めたそのときから始めるプレコンセプションケア(妊娠前のケア)は、とても大切な“未来の準備”だと私たちは考えています。


日本プレコンセプションケア協会では、“自分の最好(もっとも好ましい)なタイミングで、最好なパートナーと家族になる”ことをサポートする活動を行っています。


プレコンセプションケアとは、特別なことではありません。


身体と心をととのえる日々の積み重ねが、未来の命への優しい贈りものになります。


今のあなたの生活は、3ヶ月後のあなた自身と、未来の赤ちゃんに届いていきます。


だからこそ、今できることを、今日から始めてみませんか?


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